ミスター・シノノメに引き取られたミリアの生活は、ただ掃除と洗濯をするだけだった。ミスター・シノノメは朝起きて身支度を整えると、すぐに仕事へと向かう。朝食は食べていないようだ。
「行ってらっしゃいませ」
ミリアはそう声をかけたものの、ミスター・シノノメは何も言わずに家を出て行く。ミスター・シノノメはほとんどミリアに話しかけず、ミリアを呼ぶこともなかった。
「洗濯物を干さないと」
ミリアは洗濯機を回す。そして、洗い終わった洗濯物を狭いベランダに干していった。一人で生活する男性の洗濯物は少なく、あっという間に干し終わってしまう。
「次は掃除を」
窓をタオルで拭き、ハンディモップで棚の上の埃を取る。掃除機をかけ、フローリングワイパーもした。マットには粘着クリーナーを使って綺麗にしていく。
広い家ではないため、掃除もすぐに終わってしまう。他にすることはない。ミリアはソファに座り、ただミスター・シノノメが帰って来るのを待つ。

