浅生先生はもう恋をしないそうなので、私は今日も好きを伝える。



こんな日に限って傘はないし、財布忘れたせいでコンビニで傘さえ買えないし。




明日風邪ひいちゃったらどうしよう。




一つの傘の中で肩を寄せ合いながら楽しそうに話す男女がタイミング悪く私の視界に入って、思わず睨んだ。




私もあんな風に好きな人と一緒に肩を並べて歩きたい。





私も好きな人といろんな話をして、




好きって言い合ったりなんかして、




そんな恋がしたいだけなのに。




…なんで私には出来ないんだろう。





最悪な気分で俯いていると、ぴたりと雨が止んだ。




その代わりにボツボツ、と布が雨を弾く音が聞こえた。




あれ、急に止んだ…?





私は驚いてパッと顔を上げた。