母が部屋を紹介する。
そっか。
なんかまだ受け止められないけど、家族になるんだ。
「あいにく、部屋がふたつしかないんです。私と蓮華さんは一緒の部屋にしましょう。蒼音くんと琉月は──、まあ一緒に寝れるわよね?」
……え?
なに、それ……。
よく知らないイケメン男子と寝る?
異性と。
よくある恋愛の……『 キュンキュンラブラブ同居生活♡二人の恋を行方はどうなるのか!?お楽しみに♪ 』 ……みたいな。
……。いらねぇ〜。
てか名前蒼音っていうんだ。
「は?いや、無理なんですけど。」
さすがに否定するよね。
「まあまあ、たまにはいいじゃないか。」
お父さん、脳天気すぎ!
もう決定という感じの雰囲気。
そして、────夜。
私はパジャマに着替えて、お風呂も入り終わったので部屋に向かう。
良かった。今日は殴られなかった。
ほっと息をついてドアを開ける。
「……。」
────彼がいた。
相変わらず蒼音はスマホを視線を向けていた。
スマホ依存症とかなのかな。
でも今日から私たちは家族になる身なわけだし、親睦は深めといた方がいいと思う。
「……なにやってんの?」
彼が座っているソファーの隣に座る。
「ゲーム。」
絶対に私の方を見ようとしない。
でも、答えてはくれる。
それはなんだかんだ嬉しい。
「……そっか。」
にしても暑いな。
そういえば昨日クーラー壊れたんだっけ。
私は長袖を腕まくりする。
何も考えていなかった。
傷が────。
あ、と口だけ動く。
やばい。どうしよう。
もし、彼がママに聞いたら。
『 虐待してるの? 』
私がチクったって、殺される。
「……それ。」
彼がようやく、顔を上げた。
至近距離。
整った顔立ち。
「母親から?」
……ああ。
彼の瞳を見て気づいた。
同類を見つけたような、あの飢えた期待。
私は、目を見開く。
「そ、うだけど。」
彼は目を瞬かせ、薄い唇を開く。
「親父は、俺に無関心だ。」
突然悲しいことを言い出した彼。
でも私は、おかしいとも、哀れとも思わなかった。
私が何も言わないのを見て、少し安心したように微かな笑みが溢れた蒼音。
その笑顔が、なぜかとても愛おしく見える。
「親父は俺を必要としない。ああ見えて放任主義者なんだ。」
"放任主義者"
なんだそれ。
子どもを愛さないなんて、放っておくなんて、無責任だ。
「そんな親父を俺は尊敬していない。実の父親でも、俺はあいつを愛さない。」
私は深く、頷いた。
「いいと思う。私もママを愛してない。」
「そうか。そうだよな。親なんて、気持ち悪い。」
「ね、ほんとそう。」
なんか、意見が一致する。
それがどうしようもなく嬉しかった。
この子となら。
────いける気がする。
私は僅かに、口角を上げた。
そっか。
なんかまだ受け止められないけど、家族になるんだ。
「あいにく、部屋がふたつしかないんです。私と蓮華さんは一緒の部屋にしましょう。蒼音くんと琉月は──、まあ一緒に寝れるわよね?」
……え?
なに、それ……。
よく知らないイケメン男子と寝る?
異性と。
よくある恋愛の……『 キュンキュンラブラブ同居生活♡二人の恋を行方はどうなるのか!?お楽しみに♪ 』 ……みたいな。
……。いらねぇ〜。
てか名前蒼音っていうんだ。
「は?いや、無理なんですけど。」
さすがに否定するよね。
「まあまあ、たまにはいいじゃないか。」
お父さん、脳天気すぎ!
もう決定という感じの雰囲気。
そして、────夜。
私はパジャマに着替えて、お風呂も入り終わったので部屋に向かう。
良かった。今日は殴られなかった。
ほっと息をついてドアを開ける。
「……。」
────彼がいた。
相変わらず蒼音はスマホを視線を向けていた。
スマホ依存症とかなのかな。
でも今日から私たちは家族になる身なわけだし、親睦は深めといた方がいいと思う。
「……なにやってんの?」
彼が座っているソファーの隣に座る。
「ゲーム。」
絶対に私の方を見ようとしない。
でも、答えてはくれる。
それはなんだかんだ嬉しい。
「……そっか。」
にしても暑いな。
そういえば昨日クーラー壊れたんだっけ。
私は長袖を腕まくりする。
何も考えていなかった。
傷が────。
あ、と口だけ動く。
やばい。どうしよう。
もし、彼がママに聞いたら。
『 虐待してるの? 』
私がチクったって、殺される。
「……それ。」
彼がようやく、顔を上げた。
至近距離。
整った顔立ち。
「母親から?」
……ああ。
彼の瞳を見て気づいた。
同類を見つけたような、あの飢えた期待。
私は、目を見開く。
「そ、うだけど。」
彼は目を瞬かせ、薄い唇を開く。
「親父は、俺に無関心だ。」
突然悲しいことを言い出した彼。
でも私は、おかしいとも、哀れとも思わなかった。
私が何も言わないのを見て、少し安心したように微かな笑みが溢れた蒼音。
その笑顔が、なぜかとても愛おしく見える。
「親父は俺を必要としない。ああ見えて放任主義者なんだ。」
"放任主義者"
なんだそれ。
子どもを愛さないなんて、放っておくなんて、無責任だ。
「そんな親父を俺は尊敬していない。実の父親でも、俺はあいつを愛さない。」
私は深く、頷いた。
「いいと思う。私もママを愛してない。」
「そうか。そうだよな。親なんて、気持ち悪い。」
「ね、ほんとそう。」
なんか、意見が一致する。
それがどうしようもなく嬉しかった。
この子となら。
────いける気がする。
私は僅かに、口角を上げた。

