人生の意味と価値 ①

ようやく公園に着く。


あれ……?


私と同い年くらいの子ども二人と──。


女性。


視界がボヤボヤしててよく見えない。


蒼音の足が急に止まる。


一旦様子見、って意味だろうか。


なんか……暴力振ってない?


"虐待"


その四文字が脳を横切る。


大声が聞こえる。


「ねぇ!なんで帰ってないの?言ったよね?お母さん!17時までに帰れって!ねぇ!」


きらり、と銀色に反射した "なにか"


あれは────。


包丁?


……は?


怒りが湧き上がる。


なに?なになになに?


あの時以来の憎悪。


あの時できた傷。


惨い復讐心。


気づけば私は、飛び込んでいた。


火事場の馬鹿力。


普段ならありえない身体能力で────。


ジャンプし、平手打ちをかました。


首に激痛。


────ああ。


やっぱり、子どもは大人に勝てないの?


首を絞められた。


助けて。


勝ちたい。


醜い醜い、大人たちに────。


誰か────。


でも。


────願いは叶わない。


刺されるか、窒息死か。


嫌だなぁ。


こんな死因なんて。


まだ死にたくないなぁ。


涙が溢れる。


最期まで無責任で。


────ごめん。


莉音、蒼音、寧々────、


そして、子どもたち────。


生きて。


そして、希望をもって。


そしたら私は、この世界に生まれて来た意味が────。


ようやく、分かるから。


宜しくね。


生まれ変わったら、幸せになれますように。


私は目を瞑って、そう願い祈った。


悪い大人たちが、苦しみを味わい、


私と同じ立場にいる子どもたちが、幸せを感じられますように。


どうか、私みたいにならないで。


幸せになって。


────お願い。


そして私は、亡くなった。