くわばらくわばら! 私のバディは優しくない


◻︎


悪霊が憤怒の顔で襲いかかってくる。

かつて追跡者によって命を奪われた落武者の霊だ。


『長い間、石の力で封じ込めていたが、石が割れて封印が解かれてしまった』という。

お父さんの会社に舞い込んできたのは、再封印の依頼。

けれど、お父さんは中途半端な封印ではなく、きっちりとあの世に送るつもり。


お父さんは攻撃を刀で受け止めながら、悪霊を私から遠ざけるように誘導していく。

さらには、隙をついて悪霊の右腕、左腕、右足……と神札を貼っていく。


(お父さん、シゴデキなんだけど⁉︎)


悪霊の注意は、完全にお父さんに集中する。

私のことは意識の外。


(今なら……)


悪霊から視線はハズさずに、私はオオカムヅミに祈る。

そうして、神楽舞を踊る。


(オオカムヅミ様、どうか力を貸してください)