「ぐうっ!」
「蒼麻ーー‼︎」
「光音、逃げろ。応援が来るまでの辛抱だから」
「蒼麻を見捨てて、自分だけ逃げるなんてできないよ!」
桃は全て投げてしまった。
私の手にあるのは鉾先鈴だけ。
形状だけの武器ではない短剣。
どうにかできる気はしない。
でも、どうしても蒼麻を助けたい。
「俺はいい。光音だけは、絶対に生き残らないといけない」
「縁起でもないこと言わないで!」
「自分が稀有な能力を持ってることを自覚しろ‼︎」
「何のこと? 今はそんなことを言ってる場合じゃ、」
「オオカムヅミの力を借りられるだろうが!!!」
「そうだ、オオカムヅミ!」
こういう家系に生まれた私。
困ったときの神頼み以上に信じているものはない。
(オオカムヅミ様、どうか力を貸してください!)



