一風変わったヤンキー君と忠誠を誓った私のchange the world

「ねぇ」


物語が大きく収拾もつかずに膨らんでいく気がしてならなかった。誘い込もうとしたのは。


「なんだ」


警戒されてる。無理もないだろう。でもそれに従ったら計画はお終いだーー。



「同じクラスになったんだし、仲良くしよう?」



「……」




このタイプは何だろう。人の弱みを掴めば逆手に取るタイプだろうか。慎重さが大切だーー。



「聞こえなかった?復唱するよ、仲良くしよう、友達になりましょう?」



「……え、マジで言ってんの」



彼の瞳から好奇心を感じた。このタイプは……リーダーに従属タイプだろう。



「もしかして……照れてる?」



配下だと気づき挑発してみた。



「照れてねぇし」



ウソがつけないタイプだと勘づいた。こいつは使える。




「友達……になりたいなんて、言い出したのはお前くらいだ」



なるほど。素直な子ね。




「宜しく」


友達のテンプレートみたいな言い方で終わらせちゃった。まぁこれからじっくり知っていくから大丈夫か。



「あ、あと、友達第一号はお前くらいだ。一生のなかで」


自ら心を裸にしたので臆せず、


「うん、それが?」



「変なやつ……」



予鈴が鳴り、その余計な一言は頭から消え去った。


「名前なんていうんだ?」



そうだ。そういえば自己紹介してなかったな。



「名乗ってなかったねーー。私は椎葉琳。琳って呼んで!」



「椎葉……琳、か。俺の名前は遙和翼(はるかわつばさ)だ。宜しく……」


カタコトみたいに聞こえたが、平常心を貫く。椎葉という苗字に縛られて生きてきたからーー。高校からはもっと違う風景がみれると信じてきたから。遙和ーー。どこかで聞いたような苗字だ。


「次移動教室だったよねっ!よかったら一緒にどう?」



「あぁ。うん……行くよ」



いい調子。それにしても学校の秩序が妙ね……。窓から入った猿がいても誰も反応しないなんて……。


ラグが起こってるとしか言いようがないわ……。彼も寛いでる時点で……いや、今から知っていくことだから異論は認めなくちゃ。


こんな状態って官公庁の仕事してる父に知らせないと……。