クリスマス当日。
僕は本気出してサンサンのグリーティングの整理券を取りに行った。
そしたら、最初の回をゲットできた。
<11時だよ>
<ありがとう了解>
そう返ってきたが、ものの10分程で来た。
「来るの早くない…?」
「スタンバってた」
「そうなの」
服装はひらりとした無地のスカートに、黒タイツ、グレンチェックのブラウス、無地のジャケット、厚底の靴だった。
あまり歩くようなデートにしない方がいいかな?
「その靴…歩き慣れてる?」
「長距離歩ける」
「ほんとに?」
男には分からない…。
僕が履いたら、1歩目で転びそうだけど。
2時間暇を持て余した僕たちは、ソファのようなベンチに座った。
「約束守れたね。リュックにはサンサン6体いるけど」
「可愛いけど、喋れない」
「喋れないの?」
「小さくなると意思疎通できなくなる。いつも持ち歩いてる子でギリギリ」
「そうなんだ」
「一緒に寝てるサンサンは、1番仲良し」
「大きいの?」
「ぎゅーしやすい大きさ」
「いいな、僕もひなちにぎゅーされたい」
「…しない」
少し、迷いが見えた。
何の迷いかは分からなかったけど。



