帰り道、誘ってみることにした。
「ひなち、もうすぐクリスマスじゃん?」
「そうだね」
「…予定ある?」
「君みたいな人気者みたいに予定詰まってない」
「僕、別にそんな予定だらけじゃないよ。それはそうと、僕とクリスマスデートしませんか…」
しばらく沈黙が続いた。
感覚過敏なことが多いとも書いてあったな、女性の自閉症には。
クリスマスはキラキラしていて、人は沢山いてザワザワしていて、色んな匂いがする。
光過敏、聴覚過敏、嗅覚過敏のオンパレード。
あまり好きじゃないんだろうな、こういうイベント。
「いいよ、どこ行くの」
「どこでも連れて行くよ、高校生が行ける範囲で」
「…サンサンのグリーティング」
「言うと思った!リサーチ済みです」
サンサングッズが売ってる所の近くのスペースで、クリスマスにサンサンのグリーティングやるんだよな…。
9時から整理券が配られる。
「じゃあさ、こうしよう。僕が9時に整理券を取りに行く。何時のが取れるか分からないから、その時間取ってから具体的な予定決めよ」
「うん」
「これは本気出す」



