高2の春。
僕の周りには、笑顔で煌めく人間ばかりだった。
「翔佑ー!バスケしよーぜ」
「いいよ!」
僕が点を入れれば、男女問わず、歓声が上がる。
僕がキラキラしていれば、周りはニコニコしてくれる。
例外は無いと思っていた。
昼休み、湊と言ったか…彼が話しかけている女の子に目が行った。
黒髪ストレートで、天使の輪が見えるくらい艶々。
朝の番組でアニメをやってるキャラクターのサンサン?のぬいぐるみを抱き締めている。
横顔が綺麗で、タイプだなと思った。
「いつまでサンサン持ち歩く気?」
「友達いないし、話し相手いないし」
「俺がいるだろ」
彼氏…なのか?
ジャブ打ちに話しかけに行ってみた。
「やほー!お昼、ご一緒しても大丈夫?」
「村田…なんだよ急に…」
女の子の方を見ると、サンサンをギュッとして目線を僕から避けた。
まるで怖がるような。
「お名前何て言うの?」
「怖がらせんな」
「湊だっけ?彼氏なの?」
「はっ?いや、幼馴染というか…」
湊は心無しか頬を赤らめた。
なるほど、敵は欲しくないのか。



