いつか交わした約束

「まーた怒られとったねー」

悪意のないにこにこした顔に瞬次の顔も自然と笑顔になる。

「不可抗力なんだって」

「瞼を開けることだけに集中してみたら?」

「それはやっとるし。やけん、不可抗力」

「努力しとっても抗っとらんでも寝たことには変わらんやろ」

「うへー相変わらず厳しいのな」

「愛の鞭ってやつ」

この会話を聞いているだけでも2人の間には他の人にはない信頼関係が築かれていることがわかる。

「かっこよく言ったらそーなるな」

「瞬次も相変わらず厳しーね」

「ま、水桜には何でも言ってよかけんか」

「んん?それはどういうことかな、瞬次くん」

「お前は俺の心の友ってわけ」

瞬次は自分の心臓をさしながら言った。

「それはそれは光栄な限りであります」

水桜が恭しく礼をしたので、瞬次も流れでお返しをした。

水桜は瞬次と同じ病院で生まれ、隣の隣の家で育ち、瞬次が走るのを1番近く見て来た幼馴染だ。瞬次が風青と出会って苦しくなったことを自分のことのように思っており、一緒に悩んでいる。