一方。城についたロイヤルブルーの青年は、帰りを待ち侘びた王妃に声をかられます。
息子が出かけたことを、知らなかったことを、今先程まで大騒ぎしていたように、息を整え話します。
「まあ、こんな夜更けにどこに出かけてられたのです。ジーク」
ジークは労いの言葉とともに弓を従者に預け、穏やかに微笑見ます。
「心配ありませんよ母上。友人のベンノと、森に狩に出かけていた所です」
王妃は、険しい表橋を浮かべると、そんな事情にも苦言を述べます。
「……ベンノと。あのような臆病な者を供に、あんな忌まわしい森へ入るなど」
ジークは表情は和やかなままでしたが、王妃に向けた視線は切実に、意志を強め言いました。
「母上。ベンノは決っして、臆病者ではどざいませんよ。彼は真の通った、立派な青年です」
王妃はその気迫に、少し怯みましたが、その状況を受け流すように言い換えます。
「貴方はもうすでに、成人を迎えたのですよ。そんな悪ふざけなどしていないで、早く身を固め、この国の世継ぎをなすこと……それが王子の、唯一にして絶対の務めなのですよ」
ジークは抗う術(すべ)を失ったように、静かに視線を落とした。
息子が出かけたことを、知らなかったことを、今先程まで大騒ぎしていたように、息を整え話します。
「まあ、こんな夜更けにどこに出かけてられたのです。ジーク」
ジークは労いの言葉とともに弓を従者に預け、穏やかに微笑見ます。
「心配ありませんよ母上。友人のベンノと、森に狩に出かけていた所です」
王妃は、険しい表橋を浮かべると、そんな事情にも苦言を述べます。
「……ベンノと。あのような臆病な者を供に、あんな忌まわしい森へ入るなど」
ジークは表情は和やかなままでしたが、王妃に向けた視線は切実に、意志を強め言いました。
「母上。ベンノは決っして、臆病者ではどざいませんよ。彼は真の通った、立派な青年です」
王妃はその気迫に、少し怯みましたが、その状況を受け流すように言い換えます。
「貴方はもうすでに、成人を迎えたのですよ。そんな悪ふざけなどしていないで、早く身を固め、この国の世継ぎをなすこと……それが王子の、唯一にして絶対の務めなのですよ」
ジークは抗う術(すべ)を失ったように、静かに視線を落とした。



