三人の影は、夜の闇を裂いて魔王城へと突き進みます。
オニキスは城までの近道を教えるように、先頭を歩いていました。
すぐ後ろを歩くジークに、ベンノが小走りに追いつくと、オニキスに聞こえないように小声で話しました。
「大丈夫かな? このオオカミの跡をついていって、魔王の仲間なんだろう」
ジークは少し笑いながら、答えました。
「彼なら大丈夫だよベンノ。きっと彼も、オディール……そう名乗った彼女を助けたいのだと思う」
そう語ると手の中にある、オディールが残したボタンを、掌の中でそっと握りしめました。
やがて、視界が開け、月光を浴びる湖が姿を現します。
水面には、あの日と同じように白鳥が羽を休めていましたが、その姿にはかつての神聖さはなく、ただ死を待つような虚無の影が差していました。
ジークは冷たい湖水に膝まで浸かると、波紋を乱しながら彼女へ歩み寄りました。
張り裂けんばかりの胸の痛みを叫びに変えて、彼はその名を呼ぶのでした。
「オデット!」
二人が見つめ合ったその時、闇を切り裂くような叫び声が聞こえます。
「ジーク危ない!」
闇から現れた、魔王ロートバルトの放った一撃が、背後から襲いかかりました。
オニキスは城までの近道を教えるように、先頭を歩いていました。
すぐ後ろを歩くジークに、ベンノが小走りに追いつくと、オニキスに聞こえないように小声で話しました。
「大丈夫かな? このオオカミの跡をついていって、魔王の仲間なんだろう」
ジークは少し笑いながら、答えました。
「彼なら大丈夫だよベンノ。きっと彼も、オディール……そう名乗った彼女を助けたいのだと思う」
そう語ると手の中にある、オディールが残したボタンを、掌の中でそっと握りしめました。
やがて、視界が開け、月光を浴びる湖が姿を現します。
水面には、あの日と同じように白鳥が羽を休めていましたが、その姿にはかつての神聖さはなく、ただ死を待つような虚無の影が差していました。
ジークは冷たい湖水に膝まで浸かると、波紋を乱しながら彼女へ歩み寄りました。
張り裂けんばかりの胸の痛みを叫びに変えて、彼はその名を呼ぶのでした。
「オデット!」
二人が見つめ合ったその時、闇を切り裂くような叫び声が聞こえます。
「ジーク危ない!」
闇から現れた、魔王ロートバルトの放った一撃が、背後から襲いかかりました。



