あの曲みたいな恋だった。


「私がいけなかったんだ。“本当に仕事なの?”なんて言っちゃったから」


確かに、そんな言い方をしたら、誰だって信用されてないって思うだろう。


「離れても私達は大丈夫って思ってたのにな⋯…」


ぽつりと真帆がつぶやいた言葉は、カーステレオから流れるラジオDJの陽気な声にかき消された。


東京と大阪。


新幹線ならたった2時間半だし、会おうと思えば会える距離。


だけど、互いの仕事の都合もあって、ふたりが会えるのは数ヶ月に一度らしい。


「会いたい時に会えないのは辛いよ」


切なそうなその涙声が。


悲しそうに揺れるその瞳が。


憂いを帯びたその横顔が。


僕の理性を強く揺さぶる。


僕なら、そんな苦しそうな顔なんてさせない。


君に寂しい想いなんてさせない。


君が呼んだら、こうしてすぐに会いに行くから。


もうアイツなんてやめろよ―