奇跡。

夕方の公園。


時は経つのが早いなぁ。


もう青くなっている。


……どこで自殺しよう。


やっぱり、この滑り台から落ちるとかかな。


頭がおかしい、なんて言わないで。


仕方ないじゃない。


自分が経験もしていないくせに。


そんな簡単な志しで私を否定しないでよ。


あなたと私は、違う。


違う価値観、考え方、感じ方。


だから、お願い。


私の全てを否定しないで。


息を鼻で吐く。


誰もいない影だらけの滑り台の階段を登って。


「……最期に言いたいことは。」


自分で自分に聞いた。


なんだろう。


やっぱり────。


「生まれ変わったら、幸せになれますように。」


別に幸せになれなくてもいい、と思ったのは内緒だ。


さて。


鉄の柵を跨いで、飛び降りた。


ドサッ。


背中に鋭い衝撃。


「……。」


……ああ、そっか。


そうだよね。


現実的に考えたら、こんな低い高さじゃ死ねない。


失敗、しちゃった。


でもね。


何度でもやり直すから、別に平気。


痛いけど、大丈夫。


私の死んでいる虚ろな目に、光が灯った気がした。