ーー悠太郎サイド
大学終わりに紬ちゃんと待ち合わせてご飯に行く。
アイドルの夢のこと、本気なんだって、伝えるんだ。
紬ちゃんのこと、これから苦しめてしまうかもしれないけど、
今こんなこと言うのは重いかもしれないけど、ちゃんと聞いてほしいって。
「お待たせ」
息を切らして紬ちゃんが来る。
「ごめん、授業、長引いて……」
「走ってこなくても良かったのに。大丈夫、俺待ってるよ」
「ううん、早く会いたかったの」
……なんだそれ。それは、ずるい。
店に着いて注文を済ませる。
紬ちゃんは、なんとなく元気が無い。
「どうかした?今日、元気無い?」
「ううん、そんなことない。全然元気。」
注文した料理が運ばれてくると、紬ちゃんがポツリと言う。
「……話って、なに?」
ふーっと小さく息をついて話し出す。
「笑わないで聞いてほしいんだけど」
かっこ悪い枕詞がついてしまう。
「俺、本気でアイドルなりたくて、」
「うん」と紬ちゃんが真剣な表情で頷く。
「俺、もっと頑張りたいんだ」
「デビュー、したい」
「チャンスがあったら、いつでも全部掴みに行くつもり」
「だから……会えない日とか増えちゃうかもしれないけど、ちょっと練習の日増やしたくて、」
「あと、これはもしかしたらずっと先のことかもしれないけど、デビューすることになったら紬ちゃんのことも、苦しめちゃうかもしれなくて、」
「それでも今の俺は、紬ちゃんとずっといたくて、」
「……こんな俺だけど、いい?好きでいてくれる?」
一気に言い切って紬ちゃんの顔を見ると、紬ちゃんは泣いていた。
「え、ごめん、待って、なんで泣いてるの」
慌ててハンカチとティッシュを出すと
紬ちゃんはグイッと手で涙を拭って
「大好きだよ。ずっとそばにいる。」
真っ直ぐ目を見て言ってくれた。
「うん、ありがとう。でもごめん、泣かせる気は無かった」
おろおろしてしまう俺。
「だって、別れ話だと思ってぇ……」
また泣き出す紬ちゃん。
……え。別れ話?
「なんで、ごめん、え?真面目な話って言ったから?」
「え、どうしようごめん、俺の言い方が悪かった」
「別れてって言われても、笑顔で分かったって言うつもりで、でも、嫌だったから……」
「別れたくなかったから……」
ぽろぽろ涙を流す紬ちゃん。
傷付けたくない。もう、泣かせたくない。
「ごめん、大好きだよ、紬ちゃん。ずっと一緒にいてください」
ついプロポーズみたいになってしまった。
……でも、それくらい本気だった。
紬ちゃんのことも、夢のことも。
どっちも、ちゃんと選びたかった。
紬ちゃんは、泣きながら「うん」って頷いてくれた。
大学終わりに紬ちゃんと待ち合わせてご飯に行く。
アイドルの夢のこと、本気なんだって、伝えるんだ。
紬ちゃんのこと、これから苦しめてしまうかもしれないけど、
今こんなこと言うのは重いかもしれないけど、ちゃんと聞いてほしいって。
「お待たせ」
息を切らして紬ちゃんが来る。
「ごめん、授業、長引いて……」
「走ってこなくても良かったのに。大丈夫、俺待ってるよ」
「ううん、早く会いたかったの」
……なんだそれ。それは、ずるい。
店に着いて注文を済ませる。
紬ちゃんは、なんとなく元気が無い。
「どうかした?今日、元気無い?」
「ううん、そんなことない。全然元気。」
注文した料理が運ばれてくると、紬ちゃんがポツリと言う。
「……話って、なに?」
ふーっと小さく息をついて話し出す。
「笑わないで聞いてほしいんだけど」
かっこ悪い枕詞がついてしまう。
「俺、本気でアイドルなりたくて、」
「うん」と紬ちゃんが真剣な表情で頷く。
「俺、もっと頑張りたいんだ」
「デビュー、したい」
「チャンスがあったら、いつでも全部掴みに行くつもり」
「だから……会えない日とか増えちゃうかもしれないけど、ちょっと練習の日増やしたくて、」
「あと、これはもしかしたらずっと先のことかもしれないけど、デビューすることになったら紬ちゃんのことも、苦しめちゃうかもしれなくて、」
「それでも今の俺は、紬ちゃんとずっといたくて、」
「……こんな俺だけど、いい?好きでいてくれる?」
一気に言い切って紬ちゃんの顔を見ると、紬ちゃんは泣いていた。
「え、ごめん、待って、なんで泣いてるの」
慌ててハンカチとティッシュを出すと
紬ちゃんはグイッと手で涙を拭って
「大好きだよ。ずっとそばにいる。」
真っ直ぐ目を見て言ってくれた。
「うん、ありがとう。でもごめん、泣かせる気は無かった」
おろおろしてしまう俺。
「だって、別れ話だと思ってぇ……」
また泣き出す紬ちゃん。
……え。別れ話?
「なんで、ごめん、え?真面目な話って言ったから?」
「え、どうしようごめん、俺の言い方が悪かった」
「別れてって言われても、笑顔で分かったって言うつもりで、でも、嫌だったから……」
「別れたくなかったから……」
ぽろぽろ涙を流す紬ちゃん。
傷付けたくない。もう、泣かせたくない。
「ごめん、大好きだよ、紬ちゃん。ずっと一緒にいてください」
ついプロポーズみたいになってしまった。
……でも、それくらい本気だった。
紬ちゃんのことも、夢のことも。
どっちも、ちゃんと選びたかった。
紬ちゃんは、泣きながら「うん」って頷いてくれた。


