好きになった人は、みんなのアイドルで 2

「お待たせ」
いつものようにバイト終わり悠太郎くんと帰る。

「バイトおつかれさま」
悠太郎くんの表情が、少し硬い気がする。

「ご飯食べに行こうよ。どっか空いてる日ある?」
「行こ行こ!クリスマスデートできないし、なんか美味しいもの食べに行こ」
悠太郎くんの表情が気になるけど、気付かないふりをして明るく答える。

「んっとね〜、夜だよね?明後日とか!どう?」
「いいよ、じゃあ明後日にしよ」

少し間があって、悠太郎くんが言う。
「……その時さ、ちょっと真面目な話してもいい?」

(……え。真面目な話。)
急に息が苦しくなる。
(なにそれ、別れ話?)
(いや、だって、こないだ水族館楽しかったじゃん。)
(え、クリスマス目前で?まだ1ヶ月も経ってないのに?)

やっぱり私……邪魔だった?

「それ……今じゃだめなの?」
声が震える。
「うん、ちゃんと話したいから」
真剣な表情の悠太郎くん。

もし、悠太郎くんに別れたいって言われても、
笑顔で「分かった」と受け入れよう。
だってそれが、悠太郎くんのため。
うん、大丈夫。そもそも別れ話って決まったわけじゃないし。

「うん、分かった。明後日ね」
悠太郎くんの顔は、怖くて見れなかった。
……明後日まで、何も考えたくなかった。