好きになった人は、みんなのアイドルで 2

ーー悠太郎サイド

「俺、幸せすぎて、そろそろ死ぬのかもしれない」
早速ロック画面に設定した紬ちゃんとのツーショットを見ながら呟く。

「それ、朝から10回目」
「惚気で耳にタコ出来そう」
蓮と拓海がうんざりしている。

「……やばい、俺、今ちょっとアイドルとかどうでもいいかも」
「紬ちゃんと一緒にいたい方が、勝っちゃってる」

「……それ、本気で言ってんの?」
蓮が真面目な声を出す。
「俺、悠太郎がアイドル目指して韓国行った時、かっけーって思ったんだけど」
「お前のアイドルになりたい気持ち、そんなもんだったの?」

頭を思いっきりぶん殴られたような気持ちになる。
(……待って、今、俺、なんて言った?)

「……ごめん、俺、浮かれて」
何も言えない。
蓮も拓海も、俺のアイドルの夢、応援してくれてたのに。

「いや、俺もごめん、なんか、つい」
蓮が歯切れ悪く謝ってくる。

紬ちゃんも、アイドルの夢も、諦めたくない。
……そう思っていたはずなのに。
冗談でもどうでもいいなんて言った自分が、恥ずかしかった。
……ちゃんと、向き合わないと。