傘♡恋

 そして朝は雨が降らないが、雨が降り出しそうなどんよりとた天気の日を狙い、俺は傘泥棒作戦を決行する事にした

 傘を奪ってしまってメモを残すという大胆なやり方だが、少しでも俺の事を意識してほしい、莉緒の印象に残りたいという俺なりのメッセージのような意味もあった
 
 あの日も急な雨に見舞われ、莉緒はあの折り畳み傘をさしていた。昨日の雨は止み、今日は雨の日の後の虹が出るような快晴だ

 莉緒が来ない可能性もある。でもそれならそれで仕方ないとすら思った。来なかったから諦めよう。まるで賭けのように俺はドキドキとした気持ちになっていた

 (……一歩間違えばストーカーでキモがられるだけだし。でも、一か八か賭けにでるか……)

 俺は緊張した面持ちで傘を持って学校へと向かった









 傘泥棒が俺だと知った莉緒は一見しただけで分かるくらい驚いている⁈

 早く傘を返して欲しいという莉緒に「莉緒が俺としでーとしてくれたらね」と言う無理難題をぶつけた

 案の定莉緒は戸惑っている。デートが無理なら連絡先を教えて欲しいと言った俺に莉緒はまた戸惑っている

 迷惑であろう事は分かっていたが、莉緒の連絡先をゲットできた俺は、これでスタートラインに立てたと胸を弾ませた