好きなひとはお医者さん⁉︎

***


目に涙を溜めて、細い身体を震わせているみおを見て成瀬は思わず…


ベッドに腰掛けて、横からみおを抱き寄せた。


成瀬「今まで抱えてきた辛いこと、教えて欲しい」


そこから、みおは堰を切ったように過去を話し始めた。


幼い時、両親を交通事故で亡くしたこと。みおも事故に巻き込まれたこと。
運ばれた先の病院で、辛い処置をされたこと。その間に両親が亡くなったこと。
施設に入って、心を許せる人がいなくなったこと。ずっと、体調の悪い日々を過ごしていたこと。


話しながら、思い出して泣いてしまうみおの肩を成瀬は優しく撫でる。


みお「だから、病院にいると、思い出しちゃうんです」
  「早く退院したい、だけど私には帰る家がない」


成瀬先生は深く頷いて、


成瀬「話してくれてありがとう。
   退院した後のことは、俺が考えてることがあるからまた後々話す。
   まずは一緒にしっかり病気を治そう。いいか?」


成瀬「これからも治療とか、処置をするけど、緊急性がよほど高くなければなるべく説明する。
   怖くなったらそう言って欲しい。だから、これから頑張れそうか?」


私の話を聞いてくれて、寄り添ってくれた。それだけでとても安心した。
でも…やっぱり病院は怖い。これから頑張れるかは、分からない。


私が黙っていると、


成瀬「怖いものは怖いか」


成瀬「よしっ、今日はもう寝よう。夜遅いからな」


そう言って、成瀬先生は私の身体をゆっくり横に寝かせた。布団をかけてくれて、その手が胸元にそっと置かれる。


成瀬「眠るまでここにいるから」



そして私は安心して眠りについた。