わたしはだんだん落ち着いてきて、
成瀬先生は病室にある椅子をベットのそばに持ってきて座っている。
部屋は薄暗いけど、こんなに近くで先生の顔を見るのは聴診の時以外初めて。
成瀬「昼は怖い思いをさせてごめんな。
怖いって思う時間が少ないほうがいいかなと思って直前に言ったんだけど、それが逆に怖かったか」
「腕、診せてくれるか?痛いだろ」
腕を恐る恐る差し出すと、
成瀬「消毒するよ、染みるかも」
丁寧に消毒され、
「血、止まりにくいな…」
しばらく抑えられたあと、包帯を巻かれ、
成瀬「怖いこと、たくさんしてごめんな。」
「怖いのは病院か?医者か?」
その時、優しいまっすぐな目でわたしを見てくるこの人なら、話せるかもと思った。
みお「わかんない。けど、全部いや」
「でも…成瀬先生は、怖くない、かも」
