好きなひとはお医者さん⁉︎

成瀬サイド

「成瀬先生、救急搬送です。17歳女性、白石みおさん、学校で喘息の発作によって倒れたとのことです」


運ばれてきた患者をみると、発作で苦しそうにもがく姿があった。


「サチュレーション85%です」


成瀬「酸素入れて」
  「みおちゃん、分かる?病院ついたからね。苦しいよね、酸素マスクつけるよ」


みお「やだ、やだ…グスン怖いよ…ハァハァ」


成瀬「怖くなっちゃった?大丈夫だよ」


病院に苦手意識があるのか、身体がしんどいはずなのに抵抗してくる。                  
十分な説明が難しい状況にあるため、処置を優先することにした。
看護師にルートをとるよう指示する。


成瀬「腕少し抑えるね。ごめんね」


みお「えっ…ハァ…いたっ…」


成瀬「お薬入っていくからね。苦しいの治るまで頑張ろう」


みお「怖い…ハァハァ…ゲホゲホ……ハァハァ」


成瀬「みおちゃーん…みおちゃん、手握れるかな?おめめ開けられる?」


みお「ハァ、ハァ…ゲホッ…ゲホッ」


成瀬「寝ないで!ちゃんと呼吸して!みおちゃん!…みおっ」


そしてみおは意識を失った。




成瀬「だめだ、意識が…」
  「酸素全開で入れて。それから点滴も。血管見つかったら採血もお願い」



それから色々指示を出し、みおの容体もひとまず落ち着いた。
後は意識が戻るのを待つだけ。




***



神崎「成瀬先生、少しは休んだら?」


成瀬「いえ、心配なので…もう少し様子見ます」


ー成瀬 雅紀ー
小児科のDr. 天才的な頭脳と強靭な体力を持ち合わせており、医者としてかなり優秀だと認められている。
優しさと、ときに厳しさを見せながらも、どんな患者でも治してきた。


みおが意識をなくしてから、みおの病室を離れない俺を神崎先生は心配しているようだ。


神崎「じゃあちょっと呼吸の音だけ聴いとくね」


ー神崎 優斗ー
内科のDr. 専門は呼吸器。甘いルックスと、優しい声で患者を安心させるスペシャリスト。院内一のメロ男。
成瀬の3つ年上で、小児喘息に関してタッグを組むこともある。


ピ……ピ……ピ……ピ…


神崎「最初よりはよくなってるけど、まだ重症だね。通院してなかったのか…」


成瀬「そうなんです…近隣の病院に連絡をとっても、
白石みおらしき患者の情報はありませんでした。
児童養護施設育ちなのでまぁ、仕方なかったのか、」


神崎「児童養護施設ねぇ…高校卒業したら、施設も出ていかないといけないそうだね。今の病状含めて、僕も心配」


成瀬「普段の生活に関することは、彼女が意識を取り戻すまではどうすることもできませんね」


そのとき


ピクッ


みおの手が微かに動いた