朗らかな季節、3月。 私は病室で退院を待っていた。 「藤井さん」 「はい」 ノックと共に入ってきたのは、担当医の光倉先生と看護師さんだった。 「明後日には1度退院できますよ。進級にも間に合います」 「ありがとうございます!」 「治療、頑張りましたね」 ただ、"1度"という言葉に私は引っかかっていた。