鋭い目線のの先に居たのはあたしを指さして笑うミカちゃんたちの姿。
容赦なく睨みつけるその顔は、見たこともないくらい怖い顔で。
「みやおくん…?」
小さく呼びかけると、「大丈夫だからね」とあやすように言って小さく笑う。
その顔はいつもの宮尾くんの優しい笑顔。
さっき一瞬見えたあの目、なんだったんだろう。
抱き抱えられたまま、ゆっくりと体育館を出るとひんやりした空気が身体を包む。
その感覚が気持ちよくて、あたしはそのまま目を閉じた。
おでこに感じたヒヤリとした何か。
それが誰かの手のひらだと気づいた時、水の底から浮かぶみたいにゆっくりと目が覚めていく。
「あ、気づいた?まだ熱があるから安静にしててね」
あたしの顔を覗き込む先生に頷いて、
ゆっくりとあたりを見回した。
薬の匂いとシーツからただよう優しい洗剤の匂い。
ここ、保健室だ。
いつ保健室に連れて来られたんだろう。
「そろそろ3時間目の授業が終わるかな?
まだ熱があるから寝てていいのよ。
今日はもう家に帰った方が良いかもね〜」
ちょっと私、職員室に用事があるから。
そう言って先生が出ていくと、途端に保健室は静かになった。
