遼くんは泣き顔がお好き。



「れいちゃんの好きな食べ物は?」

「…納豆、ですかね」

「嫌いな食べ物は?」

「鶏肉…」

「誕生日はいつ?」

「…あのさぁ、この質問コーナーいつまで続くの」

「誕生日いつ?」

「無視かよ……2月16日」

「じゃぁー、土日は何してんのー?」

「…………」


学校を出てから15分くらい、ずっとこの調子。
最寄駅までの道のりがこんなに長く感じたことはない。

「ねーねーれいちゃん、土日何してんのってばぁ」

「別になんもしてない…」

「え、じゃあさ、今週の土日俺とあそぼーよ」

「なんで土日両方なのよ…図々しい…」

がっくりとうなだれるあたしとは対照的にニコニコご機嫌の美澄くん。
笑顔を撒き散らしながら歩いているせいで、道行く人からの視線が痛い。