遼くんは泣き顔がお好き。



「ねえ久原さん、
これからも俺らと昼ごはんたべよーよ」

教室へ戻る道中、宮尾くんがなんでもないことのようにさらりと言った。

何て返したらいいか分からずフリーズするあたしをよそに、相原くんも田道くんもうんうんと頷く。


「久原さん結構よく笑うしよく喋る人だってわかったし?俺らも今日楽しかったし!」

「弁当はみんなで食べた方が楽しいだろ?」


そう言って笑った2人の顔を見ていると、目の前がじんわりと滲んでいくのを感じた。
だめだ、昨日から涙腺が緩みっぱなしだ。


「でも、宮尾くんたちと一緒に居るとミカちゃんたちが…いい気分じゃないかもしれないし」

言いながらどんどん声が小さくなったのが自分でも分かる。
ミカちゃんは宮尾くんのことお気に入りだったし、
きっといい顔はしないだろう。
というか、火に油なのでは。


「んー…でもさぁ、やっぱ昼飯はちゃんと食べないと。
久原さん1人だと食べなそうだし」

「ひ、1人でもちゃんと食べるし。
心配ご無用」


そう言って胸を張ってみたけど、男子3人は信用がないと言わんばかりの半目であたしを見た。


「じゃあ適当に、週に3日くらいの頻度で非常階段行くから。俺ら3人がローテしても良いし」

「そーそー、月曜はミヤ、火曜は相原、水曜は俺…みたいにして」

「いやいやそこまでしてくれなくていいから!大丈夫だからね!!」


なんでここまでしてくれるのか正直理解に苦しむ。
だけど嬉しい気持ちは確かにあるので、
泣き笑いのようなブサイクな顔でお礼を言った。