「あれ?まだ帰ってなかったんだ、
なんの話してんの?」
不意に聞こえてきた能天気な声に振り向くと、
教室の入り口に練習着姿の宮尾くんが立っていた。
今日は雨が降っていないから、外で部活ができているらしい。
「ミヤ、部活?お疲れ〜」
「別に大した話してないし!
それより今度さぁ、クラスの親睦会しない?
カラオケとかどーよ」
「おー、良いなそれ!楽しそう」
さっきとは打って変わって楽しそうに喋るミカちゃんを見て、思わずほっとため息をついた。
助かった。
あの空気をどうしたらいいのか分からなかったから。
心の中で宮尾くんを拝み倒しておこう。
「ミヤそろそろ部活終わる?
一緒に帰ろーよ」
「いいよ、ちょっと着替えてくるから靴箱で待ってて。
タミたちも呼んでくるわ」
いつの間にか一緒に帰る流れになっていたけどこの際それでもいい。
あの冷たい空気に戻るより、100倍マシな気がした。
