遼くんは泣き顔がお好き。




教室へ入るとどことなくテンションの高いクラスメイトの声に包まれる。
みんな久しぶりに友達と会って嬉しいんだろうな。

「江波さん、久原さん、おっはよーーーん!!」

…この方もいつもにましてテンションが高い。

「田道くん、元気ね…」

「江波さんなんか元気なくね?!さては、低気圧ってやつか?!」

「…それを言うなら低気圧じゃなくて低血圧じゃないかな」


そんな会話を笑いながら聞き流していると、宮尾くんがバッグを肩にかけたままやって来た。


「ミヤ、おはよ!!元気か?!」

「おー、元気元気ー。みんな久しぶり!」


ふにゃりと笑う顔に挨拶をしてちらりと廊下を見る。
…遼くん、来ないな。


当たり前か。


そう思うのに、あたしの心は思ったよりも落ち込んでいた。