遼くんは泣き顔がお好き。



「んじゃ、あたしは帰るね。
宮尾くんも気をつけてー…」

「あ、待って。
俺も帰るわ」

「あれ?部活は?中練って言ってなかったっけ」

「今部活のグループチャットで連絡きてた。
今日はもう中練する場所もないからって中止になったんだって」


言いながらカバンに荷物を詰めていく宮尾くんを見ながら、あたしは密かに焦っていた。

…この流れもしや一緒に帰る感じ?
それはちょっと気まずすぎない?

宮尾くんとはサシで話したことほぼないし、
なんならミカちゃんたちといる時に宮尾くんが話しかけてきた時も返事してるのはあたし以外の誰かだったし。


一対一だと何喋っていいか分からないし正直めっちゃ気遣うから1人で帰りたい。


………よし、自然な流れで1人で帰ることにしよう。


「そっか!じゃああたし帰るから、また…」

「ちょいちょい、1人で帰るつもり?
せっかくだし一緒に帰ろーよ」


せっかくだし?
せっかくだしって何?

ただでさえ雨でダルいのにこれ以上あたしを疲れさせないでくれ。



…なんて言えるわけがない。


「…ダネ!イッショニカエロッカ!!」

今、あたしの顔最高に引き攣ってると思う。