あたしはあなたを好きになっちゃいけない。






だけど、あたしはそんなあなたを好きになってしまった。






彼女が居るあなたを――――。






あなたと出会ったのは確か高校の入学式。



入学式早々、遅刻しそうなあたし、三枝 愛菜【さえぐさ あいな】15歳。






「ヤッバ〜い!!」




家から出て猛ダッシュで走るあたし。





中学校では陸上部に所属していて走るのが得意なあたし。






でも、流石に焦ってた。