腹黒ドクターの独占欲は、傷心MRを離さない

「たまに自分でも矛盾してることを言ってるなって思うよ。もしかして、君を困らせたくてわざと無茶を言ってるのかもって」
「そ、それは困ります……」
「そっか、困るか……」

どうしてちょっと残念そうなんだろう……と思いながら見つめると、一真さんはふっと笑った。

「つまり、矛盾したことを求めてしまうくらい、それだけ君を信頼してるってことだ」

信頼。
その言葉が、胸に深く染み込んだ。
恋人として大切にされるのも嬉しい。
でも、仕事のパートナーとして頼られるのも同じくらい嬉しい。
恋人としても、仕事仲間としても充実した関係が気づけているような気がして、胸がじんわり温かくなる。
そんな私を、一真さんは何も言わず、まっすぐに見つめていた。

「……一真さん。そんなに見つめられると、仕事になりません」
「そう? また泣くかなって思って」
「えっ?」
「君を見ると仕事の疲れが取れるんだ。特に泣き顔」
「も、もう……いじわる……!」
「照れると耳まで赤くなるよな。可愛い」

前言撤回かもしれない。
私と一真さんとの関係は変わってきている。
仕事中でも、プライベートがにじみはじめた。