腹黒ドクターの独占欲は、傷心MRを離さない

「実は高校の同級生で医師をやっている男がいて、とある病院の外科部長に就任したんだ」
「わぁ、すごい!」

同級生と言うことは三十二歳くらいということだ。
その若さでそのポジションにつくのはものすごいことだった。さすが一真さんの同級生。
でもそのこととどう関係があるんだろう。

「そこで今度就任披露パーティが催されるんだが、一緒に参加してほしいんだ」
「え?」

私は思わず声を上げてしまった。

「私と一真さんがいっしょにですか?」
「ああ。もちろん婚約者として」

もちろんホームパーティでないのはわかる。
一真さんが教えてくれた開催場所も、有名一流ホテルになっていた。
そんなものに、まさか私が参加するなんてと思うけれども、一真さんとお付き合いするということはこういうことなんだと意識する。

「わかりました。緊張しますけど、頑張ります」
「頑張るほどのものじゃないよ」

一真さんは笑っけれども、私は覚悟を決めて就任披露パーティに参加することにした。




「ああやっぱり緊張する……」

今日何度目かの独り言を言いながら、私は鏡を見つめた。