腹黒ドクターの独占欲は、傷心MRを離さない

※一真side

俺は医師の仕事を誇りに思っているし、天職だと思っている。
ひとりでも多くの命を救うためなら、プライベートなんていくらでも犠牲にしてもかまわない。

休日でも仕事をするのが日課。
最新の研究論文を読み、世界各国の症例やその処置をインプットしていると、気づけば日が暮れていたなんてよくあることだ。
そんな俺なのに、ここ最近の休日は仕事以外のことばかり考えている。

俺の部屋のリビングでは、清那がパソコンを開いて難しい顔をしていた。
今日の格好は、ゆったりとした白のカットソーにピンクのロングスカート。
髪も軽くまとめて肩に流しているだけのくつろぎスタイル。
スカートの裾から延びる小さな足がたまらなく可愛い。

抱きしめたい衝動にかられるが、仕事中の彼女を邪魔するわけにはいかない。
だから俺もタブレットや医学雑誌に目を通しているが、いつもの半分くらいのスピードでしか読めなかった。

俺も忙しいが、清那も忙しい。
時間を見てはデートに誘っているが、「明日までにやらなければならない仕事がある」とか「急遽予定が入ったから」なんて理由で断られることがよくあった。

「俺、そんなに仕事頼んだか?」
「先生以外にも担当している方がいらっしゃいますで」
「え? どういうことだ? 妬けるな」
「知ってますでしょ!」

もちろん、彼女が誰よりも仕事熱心なのはわかっている。
でもこの抑えられない気持ちはどうしたらいいんだ。