腹黒ドクターの独占欲は、傷心MRを離さない

最初は朝の挨拶だけ。慣れると夜の挨拶も。
そうなると昼の休憩時間も交わすようになり、気づけば、とりとめのないメッセージのやり取りをするようになっていた。

【今日は学会があって、久しぶりに会った恩師とランチ会食してきたよ】

送られてきた画像には、上品に盛り付けられたパスタが映っていた。
私が今頬張っている売店のサンドイッチとは大きな違いだ。

【すごく美味しそう。私は今、日田総合医療病院に来ていて、カフェでお昼を食べてます。午後から整形外科の高橋先生にお会いします】
【なんだすれ違いか。きみに会いたかった】

どきっと胸が高鳴る。
私も会いたかった。

メッセージはほぼ毎日交わしていた。
広士のことを考えて悲しむ夜は、先生との楽しい交流の時間に変わっていた。
もちろん先生は忙しい身だから、連絡を取れない日もある。
そんな時も、先生とのやり取りを思い返しては甘酸っぱい気持ちに浸る時間を送っていた。
先生という存在が、私の中で確実に変わっていた。