腹黒ドクターの独占欲は、傷心MRを離さない

「そういえば、何か忘れてると思っていたけれど、昨日の話の続きがまだだったな」
「話?」

一瞬、何こと?と思うものの、はっとなる。

「別れてほしいって話」
「あ、あれは……!」

昨晩のことで、すべて解決と思っていたんだけれども……。

「もしかして、うやむやにするつもりだった?」

一真さんは眉根を寄せて冷ややかな顔になった。

「別れを告げられた身としては落ち着かないんだけれどもな。ちゃんと君の口から撤回の言葉をもらわないと」
「……そう、ですよね」
「あと君の本当の気持ちもね」

どきんとさせられるような真面目な顔になると、一真さんの手が私の頬にふれた。

「君に別れたいと言われてどれほどショックだったか。ちゃんと君の口から君の思いを聞かないと、安心できない」
「一真さん……」

私は彼のてのひらをそっと包むと、じっと見つめた。

「一真さんを愛しています。もう二度と離れるなんて言いません」

彼がふっと口元に笑みを寄せた。するとキスをした。