腹黒ドクターの独占欲は、傷心MRを離さない


その後、一真さんからメッセージが頻繁に入った。
一方的な近況報告のような内容で、最後に【返信はいらないよ】とつくこともあった。

私とのつながりを切らさないようにしたいという彼の思いを感じた。
けれどもそれが、打算的なものなのか、純粋な愛情によるものなのか、もう私には判別つかなくなっていた。

【今週末、うちに来ないか? 少し時間がとれそうだから、久しぶりにふたりで過ごそう】

そんな中、彼からこんなメッセージが入った。
私はすぐに応じた。
いつもより大きなバックを持っていこうと思った。
彼の部屋に置いてある私物は、けっこうな量になっていたから。

いつものようにささやかなお土産を持って、一真さんの部屋を訪れる。
窓の外からはネオンがきらびやかな夜の街並みが見える。
高層マンションからの眺めもようやく綺麗と思えるようになったのに、今夜で最後になるなんて
感傷に浸りそうになるのを切り替えて、一真さんと少しとりとめのない会話をしたあと、私は本題に入った。

「……実は、転勤しようと考えています」