腹黒ドクターの独占欲は、傷心MRを離さない

私は、意を決して続けた。

「この前、美玲子さんさんとカフェでお話ししているのを見ました」

声が尖ってしまうのを、抑えられなかった。

「……見ていたのか」
「はい、偶然です。……とても親しげに見えました」

一真さんは小さく息を吐き、まっすぐ私を見た。

「彼女とふたりきりで会ったのは、あの日だけだ。内容も、仕事の話だった」
「仕事の話にしては、ずいぶん親しそうでした」
「そう見えたか……」

彼は言葉を探すように一瞬視線を落とした。

「彼女には……事情があるんだ」
「事情って何ですか?」

医師という立場上、話せないのは十分理解していけれども、つい咎めるような口調になってしまった。
そんな自分にはっとなり、私は唇を強く引き締めた。