腹黒ドクターの独占欲は、傷心MRを離さない

でも、彼の動きは次第に緩慢になっていった。
やがて私の首元に顔をうずめたまま、やさしく私を抱きしめた

「……ごめん。疲れてるのに、こんな急には嫌だよな」
「え……?」

顔を上げた彼の指が、私の頬に優しく触れた。

「最近、無理させすぎてた。君、ちゃんと眠れてないだろ」

返答に詰まる。
確かに、ここ最近は忙しくて、睡眠も十分とは言えなかった。

「君は他の仕事もあるというのに、俺が無理難題ばかり押し付けていたせいだな。ごめんな」

彼は私の胸元のボタンを整えると、やさしく頭を撫でた。

「今日は、マフィンを食べたらもう寝よう」

思わず落胆した。
私はもっとあなたと強くつながりたいのに……。

けれど、彼の気持ちはすでに切り替わってしまったようだった。
さすがの彼も疲れがたまっているのだろうか。

そう思う一方で、ふと不安が胸をよぎった。
もしかして、私にはそういう魅力がないのかな……。