腹黒ドクターの独占欲は、傷心MRを離さない

ここでも、一真さんのサプライズは続いた。
部屋に行くと、ダイニングテーブルの上に、紙箱がひとつ置かれているのに気づいた。

「中、開けてみて」

促されるまま蓋を開けて、私は目を輝かせた。

「わぁ、マフィン!」
「君が行きたいって言ってた店のだよ。今度カフェデートに行く前に、まずは味見してほしくて」

彼からもらって以来、すっかりマフィン好きになっていた私には、嬉しすぎる贈り物だった。

「ありがとうございます……!」
「じゃあ、デザート二回目いくか?」
「はい!」

彼がマフィンを皿に並べるあいだ、私は紅茶を用意する。
おそろいの色違いのマグカップにお湯を注ぐと、ふわりといい香りが立ちのぼった。
そのとき、私の仕事用のスマホが小さく震えた。
こんな時間にくるメッセージなら、仕事の急ぎの連絡だろう。