――――12月

今日は2学期の終業式であり、

クリスマス。

放課後、今日もいつ...ううん、

愛川の周りには

女の子たちがたくさん集まっている...。

あたしと別れてから、

樹はまた女の子たちに囲まれている。

樹の一番近くには

ほかの誰でもない、小宮さんの姿。

樹にべったりくっついて、

全く離れようとしない。

「ねえねえ、樹くん、

今日遊びに行かない??」

「初詣、あたしと行こ??」

そんな女の子たちに囲まれている樹なんて

見ていたくなかった...。

1人、静かに教室をでて、

駅に向かう。

駅前で曲が流れている。

...この曲は...

樹とあたしの着信音...。

我慢していた涙が、

一気にあふれ出した...。