「和巳のばかっ!きらい……大嫌いっ!!」
初めて来た和巳の部屋で、
こんな言葉を投げつけるなんて――
思ってもみなかった。
「ちがう……」
目の前にいる男は、あたしの好きな人。
もどかしい距離を抱えたまま、過ごしてきたのに。
隠せなくなって、体から溢れだしていく。
ならいっそ――
一夜だけでも、繋がれたら。
「和巳……今日だけ、なかったことにするから」
――八年。
それは、
積もり積もった和巳への恋心、そのものだった。
その夜、あたしは。
ずっと終わらせられなかった恋に、決着をつける。
――はずだった。



