「お前の事・・・抱いていい?」

・・・え?

今、隼人なんて?

「ぇっと・・・その・・・ぁの・・・」

「イヤ・・・だったらいいんだけど。由愛も高校生になったし・・・。その、無理?」

抱くって・・・えっちするって事・・・だもん、ね?

もしかして隼人、ずっと我慢してたのかな?

聞きたい。気になる。

「ねぇ、隼人?本当は、前から・・・その、我慢して、たの?」

ヤバい。

顔が熱いよ。

「・・・そんなんじゃねぇけど。もし、由愛がヤじゃなかったら・・・したいと思って。」

絶対、今、あたし顔真っ赤だ。

言わなくっちゃ・・・答えなくっちゃ・・・。

あたしも・・・隼人とならって・・・。

「・・・ぁたし、隼人としたい。」

今・・・隼人はどんな顔してるの?

あたし、今すっごい恥ずかしいよ。

それも以心伝心で伝わっちゃうのかな?

しばらく経っても、何も言わない隼人。

もしかして、引いた・・・?

「・・・隼、人?」

「ぁ、ごめん。その・・・嬉しくって。」

・・・よかったぁ。

「じゃぁ・・・俺、由愛の初めて・・・ってこと、だよな?」

「まぁ、ね。」

「やっべぇ。俺、今ちょー恥ずかしいんだけど。」

「あたしもだよ。じゃぁ、切るね。」

「ぉ、おう。」

「バイバイ。」

「また電話する。」

そう言って、電話は切れた。

初めて・・・かぁ。

隼人もそんなこと、考えてくれてたんだぁ。


気づいたら、あたしはそのまま、ベッドの上で寝てしまっていた。