超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました

「テオドール様こそ、休んでください! 拉致されて催眠術かけられてたのに!」

シャルロットが声を荒げていると、ノックの音が聞こえた。

「テオドール様、ジョン様がお見えです」

申し訳なさそうな執事長の声にテオドールは急いでドアに向かって歩き出す。

「礼拝集会は仕方ないが、終わったらすぐ帰って休みたまえよ」

そう言い残してテオドールが部屋から出ていった。
一人になって冷静さを取り戻したシャルロットは頭を抱える。

「またやってしまったわ……!」

ベッドに突っ伏して呻くシャルロット。

(どうして私、時々テオドール様にイライラして怒鳴ってしまうのかしら……)

頭を上げると、サイドテーブルが視界に入った。そこには。

「……甘そうなスィーツがたくさん……」

以前シャルロットが美味しいと言ったスィーツばかりが乗った皿を見て、シャルロットは泣きたいようなむず痒いような気持ちになる。

コンコンコンッ
ノックの音の後、メイドの声が聞こえた。