超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました

「う……、ここはどこだ……?」
「テオ! 大丈夫!?」
「ああ、特に気分が悪い等もない」

ユーリの問いかけにテオドールは答えながら、私兵の背中から降りた。

(良かった、テオドール様が元に戻った!)

まだオニキスが居るので、シャルロットは喜びを表に出さず心の中で噛み締める。

ユーリはテオドールが無事目を覚ましたのを確認してすぐに、オニキスの両手を後ろから縛り上げた。

「こいつがキミを拉致した犯人さ」
「経緯は後で聞くとしよう」

ユーリの言葉を聞き、テオドールは震えるオニキスに手錠をかけた。

「ジョンに伝令で知らせておいたから、もうそろそろ来るはず」

とユーリが言うとテオドールが、すっかり戦意喪失したオニキスに外に出るよう促す。

「魔女……」

部屋から出る直前、オニキスはぽつりと言葉を残していった。
シャルロットは思わず笑う。