本日より、弊社社長と疑似子育て始めます


(一哉さん、お姉さんともこんな感じなんだろうな)

彼は双子の母である姉のことを『恐怖政治を敷く女王』や『弟を自分の下僕かなにかと勘違いしている女帝』などと言いながらも、双子をとても可愛がっている。

一哉と同居したことで、これまで知り得なかった新たな一面が見えてきた。

火事で住む場所を失った野々花を居候させてくれたり、煩雑な火災保険の手続きに戸惑っていたのを手助けしてくれたりと、社長という社会的地位からは想像できないほどに甲斐甲斐しい。無自覚な世話焼き体質なのではと感じ、なんとなく親近感が湧いてくる。

そんなことを考えていると、相澤の視線が野々花たちに向けられた。

「でも、野々花ちゃんたちのチームには毎回面倒かけてるよね。ごめんね」

そう思っているのなら、もう少し目立つ言動は控えてもらえるとありがたい。野々花は内心で苦笑しつつ、顔の前で手を振って否定しようとすると。