ソファにいたはずが、気づけば一哉の寝室に運ばれている。彼は部屋着に着替えており、ベッドの端に腰掛けていた。
「二十分程度だよ。ごめん、無理をさせた。身体は辛くない?」
「いえ……大丈夫、です」
気持ちよすぎて意識を飛ばしてしまったのも、いまだに素肌にバスローブを羽織っただけの格好なのも、どちらも同じくらい恥ずかしい。いたたまれずに俯いてシーツで顔を隠すと、一哉がくすりと笑った。きっと照れているだけだとわかっているのだろう。初めて彼と結ばれた時も、こんなやりとりをしたような気がする。
「野々花」
名前を呼ばれ、おずおずと顔を上げる。
すると、彼は柔らかな表情の中に熱のこもった眼差しを湛え、野々花を見つめていた。
「婚約者としてではなく夫として、これからもずっと君を守りたい」



