両手で顔を覆った野々花は、座ったまま足をジタバタさせる。恥ずかしいのに、嬉しい。一哉が自分を守るために行動してくれているのが、嬉しくてたまらない。
(一哉さん……)
今すぐ会場に飛んでいきたいほど、彼に会いたくて仕方なかった。
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会見が終わったあとも、野々花は美月の自宅で過ごしていた。
記者会見を受けてネイバークリプトの認知度は飛躍的に上がり、一哉はアフターフォローに追われていると聞いた。会見をきっかけにネイバークリプトの金融システムやアプリ開発の実績などが注目され、仕事や取り引きの依頼が殺到しているという。
さらに、会見で過度な取材は控えてほしいと言ったにもかかわらず、会社や一哉の自宅マンションには多くの取材陣が詰めかけているらしい。



