ぼくと世界とキミ


「なんとかしてってば!!早くしないと結界が閉まっちゃう!!ロイ~!!」

少女はそう叫びブンブンと腕を振りながら俺を急かす。

……自分ではめちゃくちゃ頑張ってるつもりなんだけど。

苦笑いを浮かべてもう一度剣を握り締めると、敵いそうにもないドラゴン目掛けて走り出す。

《グアアアアア!!》

飛んでくるドラゴンの尻尾を体を捻ってなんとか避けると、そのまま尻尾を足場にして高く飛び上がる。

そしてそのままの勢いで、渾身の力を籠めてドラゴンの体に剣を突き刺した。

しかし激しい金属音と共に剣が柄の部分から真っ二つに折れ……折れた剣の残骸が虚しく地面に突き刺さった。

……ダメだ。

……まるで敵わない。

武器も無くなった。

いや……あったところで敵う相手ではない。

圧倒的な力の差が確かにそこにあった。

目の前のドラゴンは怒りに瞳を染め、更に激しい炎を体に纏う。

……また俺は何も出来ないのか。

……いやだ。

……何もできないのは……もう嫌だ。

……力。

……力が欲しい。

……大切なモノを守れる《力》が。