「……行くぞ!!」
その俺の叫びにジルとセリアが頷いて返すと、そのままドラゴンに向かって走り出す。
そのままの勢いで飛び上がると剣を抜き、ドラゴンの額目掛けて剣を振り下ろした。
ドラゴンの額に剣の切先が当たるが、ガキッと金属の削れる嫌な音がした。
そして剣はドラゴンにかすり傷一つ付ける事が出来ないまま弾き返さる。
……堅い!!
とてもこの剣では歯が立たなさそうだ。
《ガアアアアアァ!!》
トンと地面に着地を決めると同時に、大きく開かれたドラゴンの口から灼熱の炎が放たれた。
それに当たれば火傷どころでは済まずに、こんがり丸焼きに……いや、消し炭も残らなそうだ。
グッと歯を噛み締め、ギリギリの横っ飛びで地面を転がり炎を避けると、服の焦げる嫌な匂いがした。
「……あ、あっぶなかった~」
慌てて起き上がりホッとしたのも束の間、ドラゴンの長い尻尾が物凄い勢いで迫ってくるのが見えた。
「ボケっとするな!!」
その怒鳴り声と共に、何かに腕を引かれフワッと体が宙に浮いた。
……どうやらジルに助けられたらしい。
ジルに腕を掴まれたままの俺の下を、ドラゴンの尻尾が風を切って通り過ぎる。
その瞬間ブワっと物凄い風圧を感じ、吹き飛ばされる様にジルはドラゴンから少し離れた木にトンと華麗に着地を決めた。
そしてポイっと俺を地面に投げ捨てると、ジルは剣を出しすかさずドラゴンに向かって走って行く。
そしてそのままドラゴンの体を斬り付けるが、やはりドラゴンに傷を負わせる事はできず、ガキンと剣が跳ね返されただけだった。
……ジルでもダメか。



