ぼくと世界とキミ


「……あ」

急にセリアが小さな声を漏らし、そっと地面にしゃがみ込んだ。

……な、何だ?

突然の彼女の行動が理解出来ずポカンと口を開けたままそれを茫然と見つめていると、セリアは地面に落ちていた《何か》を拾い上げる。

そしてそれをグッと握り締めると、セリアは俺に視線を向けた。

「目を閉じて!!」

セリアはそう声を上げると、そのまま手にした《何か》をドラゴンに向かって投げ付ける。

その瞬間にセリアの言葉を信じて目を閉じると、激しい衝撃音と共に閉じた瞼越しに眩い光を感じる。

《グアァアアア!!》

するとドラゴンは突然の眩い光に目が眩んだのか悲鳴の様な声を上げ、怯んだ様に一歩後ずさった。

ドスンと地面が揺れ、それと共にジルが身を翻し走り出す。

「今のうちに逃げるぞ!!」

「ロイ!!早く!!」

その二人の叫びにコクンと頷いて答えると、そのままフルダッシュで深い森の中を走り続けた。